人間関係と雑記記事

「オタク婚活」の意外な「勝ちパターン」とは!?

オタク男子の恋愛と婚活人間関係と雑記記事
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いわゆるオタク趣味はすっかり市民権を得て、趣味でマッチングを謳うパーティーやアプリも増えてきた。しかし、オタクのための結婚相談所の老舗であり、『オタク婚活はじめました』を出版したミューコネクトの横井睦樹社長は、「オタクは婚活市場で不利になることはなく、コミュニケーション能力がなくても結婚できる」と語る一方で、「結婚したいならオタク同士のマッチングは目指さないこと」とも言う。

プロフィールにヲタクであることを書かないこと。これがなぜ結婚への近道なのか、横井さんに聞いてみました。

>>婚活でありがちな男女の差って?

「ヲタク同士のマッチングは難しい。ヲタクを認めてくれる人」を目指せ

 –ヲタク婚活の需要はどのように変化していると感じていますか?

 横井:結婚相談所の市場自体は停滞していますし、競合他社も増えているので、以前に比べれば少し落ち着いてきています。ただ、完全に自分たちが確立してしまった感はあります。

 当社の特徴として、「オタクを認めてくれる人と結婚すればいい」というのがあります。オタク同士のマッチングを考えると、少ないパイの中から選ばなければならず、婚期が延びてしまう。全く同じ趣味の人を選ぶと、自分のオタクぶりが相手にバレてしまい、「私よりたくさんライブに行ってるんでしょう?どんだけ金使ってるんだ?などと言われ、ケンカになるリスクも高くなります。

 一方、市販のオタク婚活パーティーやアプリは、オタク同士をマッチングさせる傾向があります。ただ、矢野経済研究所の調査によると、おたくの数は全人口の2割程度。しかし、私たちの感覚では、約6割の人がヲタク相手との結婚を望んでいると思います。特に女性は、「彼がオタクでなくてもかまわない」「自分が好きなオタク活動ができればいい」「オタクとは結婚したくない」という人がいます。そういう人を選択肢として捨ててしまうと、なかなか結婚に踏み切れないと思います。

マッチングアプリが普及する前と後では、オタク婚活市場に何か変化はありましたか?

 横井:以前は、「コミュニケーションが苦手だから、まずは結婚相談所から」という方や、「婚活パーティーではダメだったから、結婚相談所から」という方が多くいらっしゃいました。今は「アプリの何が悪いんだ!」という人が大半を占めていると思います。

 以前は婚活パーティーもやっていたのですが、やめました。コミュ力がない人同士が集まっても、会話が成立しないんです。また、婚活パーティーは結婚相談所の集客の入り口と認識されて警戒されるようになり、コロナの登場でオワコン化したんです。

 –横井 昔からそうですが、結婚相談所に向いている人はもちろんいますよね。

 横井 これは昔からですが、当然、高学歴、高収入の男性がモテます。コミュ力の実力は関係ない。こう言うと、オタクは謙虚な人が多いので、「自分は向いていないのではないか」と思いがちですが、第三者から見ると、すごい人がたくさんいるんです。

ですから、「コミュ力がない」と自覚している人は、マッチングアプリをやるより、結婚相談所に来たほうが早いです。アプリだと、結婚したい相手とだけ会って「あとは知らない」ということになりますが、結婚相談所だと、結婚までの道筋が示されていて、そのレールに乗ればゴールにたどり着けるんです。

 女性に「結婚したい男性に求めるもの」を聞くと、必ず「3つのキーワード」を答えます。安全、安心、安定」です。安心」とは浮気やトラブルを起こさない人、「安定」とは収入や生活の安定を指します。高学歴・高収入のオタクで恋愛に弱い人は、浮気の心配がなく、安定感もあるので、とても貴重な存在です。

 結婚相談所では、しっかりとしたステータスの男女のみを登録し、生活レベルや学歴が同じ人をマッチングさせることができます。うちはエンジニアの婚活に力を入れているので、オタクに限らず、「コミュニケーション能力がない」「恋愛は苦手だけど結婚したい」と思っている方にも向いていると思います。

「恋愛と結婚は別物」 –コミュ力のない恋愛弱者でも結婚できる。

–横井さんは、「プロフィールにオタクの趣味を書くな」と言います。横井:ここは「えーっ!」って言われるところだと思うんですけど。

 横井:プロフィールにオタクの趣味を書くと、確かに興味を持ってくれる人はいます。でも、結局は会った時にしかその話はしないんですよね。アニメが好きなんです」と言った人は、結局アニメの話をしてしまう。一番大事な人柄が伝わってこないんです。あなたは趣味友ではなく、結婚相手を探しに来たんですよね? 趣味の属性で付き合うかどうか判断するんですか? とか。 付き合うに至らない情報は無駄です。だったら、オタク属性は書かないほうがいい。

 –たとえば、アイドルやアニメのキャラクターを抱き枕にしている人がいてもいいのでしょうか?

 横井:大丈夫だと思います。ただ、「変態性を先に出さないでください」と言っています。例えば、職場のデスクにフィギュアが座っていたら、”こいつ、仕事してんのか?”と思われますよね。私もやったことがあります。自分もやったことがありますが(苦笑)、それと同じことです。つまり、見せる場所やタイミング、順番を間違えてはいけないということです。何度か会って話をして、その人の性格をよく理解していれば、「フィギュアをたくさん持っているんです」と言っても、「ああ、なるほどね」と言われるだけです。変な人だけど、普段はちゃんとした人だからいいや」と。

 –もうひとつ横井さんが面白かったのは、「恋愛と結婚は関係ないから、恋愛が苦手なオタクでも結婚できる」ということです。でも、恋愛がしたくて相談所に来る人もいるわけですよね? 


 横井:いますね。結婚相談所の仲人さんの中には、相談に来た人に恋愛を勧める人もいますが、私はあまりお勧めしません。というのも、恋愛ができる人とできない人がいるからです。恋愛と体力は似ている 恋愛と体力は似ているところがあります。昔から恋愛体質で、男女の関係を積んできた人は、エリートにありがちな恋愛体力がありますが、ずっと将来の目標のために勉強してきた人は、なかなかそうはいきません。運動をしない人に、いきなりマラソンをやれというようなものです。

 しかし、恋愛結婚がお見合い結婚を超えたのは、1960年代以降のことである。つまり、昔は恋愛抜きで結婚していたのです。近所の人と話してみないか」と言われて、会ってみて「この人は良さそうだ」と思えば結婚していたのです。私は、結婚相談所や婚活をする人たちは、バブルの頃にピークを迎えた「恋愛ができなければ人間じゃない」という価値観から脱却するべきだと考えています。

 恋愛はジェットコースターみたいなもので、スリルもある。でも、それがずっと続くとつらい。疲れるのです。そんな恋愛をしていた女性でも、あまり感情の起伏がなく一緒にいられる相手と安定した結婚生活を送っているケースはたくさんあります。恋愛と結婚は別物です。結婚とは、収入、価値観、金銭感覚、人間性など、二人の相性が良いかどうかで判断するものです。

オタクが1年以内に短期婚活をすべき理由/結婚してもいい理由

–横井さんは「オタクの婚活は1年以内に(成婚を目指して)終わらせるべき」ともおっしゃっていましたが、コミュ力のない人がそんなに早く決められるものなのでしょうか。

 横井:いや、その逆です。例えば、ウクライナとロシアは2月から戦争状態になっています。おたくには国力があるのでしょうか。恋愛経験がない人、人付き合いに慣れていない人は、長期戦に向かないんです。だから、戦略を練って短期間で勝たなければならない。そのためにはどうしたらいいのか。恋愛から結婚を目指す場合、相手の情報を調べたり、付き合うかどうかを決めたり、別れを告げたりするのに時間がかかります。しかし、結婚相談所では、結婚を求める側はプロフィールや年収を公開した状態でスタートし、「この人とは付き合いたくない」と思ったら、相談所にLINEを送るだけで交際は終了します。手間を省き、無駄を短くするシステムです。

 また、お客様ごとに担当する「仲人」は、コンサルタントのような存在です。コンサルタントと二人三脚で、プロフィールの見せ方、その人の良さをアピールする服装や話し方などを第三者の立場から指摘するのです。

 そうすると、うまくいく人は10カ月から1年でうまくいくんです。婚活は長くやればやるほどモチベーションが下がり、お金もかかるし、自分が必要とされていないような気がして婚活うつに陥る可能性が高くなります。短期決戦で臨んだほうが、1年経てばその意味がわかると思います。結婚に向いてないとわかっても、その後の生き方が見えてくるので、とりあえずやってみる価値はあると思います。

 コミュニケーションが苦手だから結婚できない」のではありません。お互いがコミュニケーション下手でも、質問に答えられるレベルの会話ができればいいし、一緒にいて嫌にならなければいいのです。誰とでもうまく話せるようにならないと結婚できない」「何年も付き合っていないと結婚できない」というのは、「恋に落ちないと結婚できない」というのと同じで、幻想なのです。そんな幻想から解放される人が増えれば、結婚できる人も増えるのではないでしょうか。

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